シマノの新コンポーネントシリーズCUES(キューズ)が発表されました。
ざっくりいうと、9s~11sのMTB系のコンポーネントで、同じチェーンで動くコンポーネントシリーズが登場するということらしいです。
ポイントは異なる段数の自転車が同じチェーンで動き、チェーンは今までの3倍強化されたということ。(おそらく現行11sチェーンの3倍)
現行のチェーンは、6-8s用、9s用、10s用、11s用、12s用と別れて、それぞれグレードもあるので、自転車屋は大変です。ここで、10s,11sとかは、後輪のギヤの枚数を表しておりまして、ペダル側のギヤ(1s~3s)と組み合わせて、ギア比を調節するのです。あまり昔の経緯はわからないのですが、後輪のギアを増やして自転車のギア比の幅を広げていったという経緯があります。もともと1枚しかなかったギアを増やしていったので、ホイールの中心に向かってギアは陣地を広げていったのでした。もともと1枚でしたから枚数を増やすにあたり、ホイールの軸長なども長くなったりしましたが、ギアの間隔を狭めてチェーンも薄くなっていき、年月を経て、それぞれの段数にそれぞれのチェーンが存在するわけです。だから自転車屋は大変です。(笑)(長文失礼)
詳細はまだよくわからないのですが、同じチェーンで動き、ギヤの段数の違いはあれど、ギアの間隔は同じ。特に、フロントディレーラは、9s、10s、11s用のフロントディレーラが存在していましたが、おそらく共用可能となるのではと思われます。
また、シマノが強調することの1つは、チェーンが3倍長持ちするということです。これを自転車屋なりに解釈すると、チェーンは段数が増えていくに従い薄くなってきており、段数が多いチェーンの方がチェーン寿命が短いのです。(当たり前ですね。)さらに、ここ何年かのE-BIKEブームで、弱いチェーンがネックになってきたということと読んでいます。
正直自転車屋としては、従来のチェーンのラインナップに、CUES用のチェーンが加わるということで、しばらくはさらにめんどくさいことになるんではと!(涙)
最初にCUESはMTB用のコンポーネントと書きましたが、昔はMTB用もロード用もなかったらしいのですが、今では、MTB用の部品とロード用の部品を混在することはとても難しい状態となっています。このチェーンを軸に、ロード系のコンポーネントも規格を合わせて発表となるといいのにと少し期待しています。