時は199X年、世界は核の炎に包まれた!
なんて世界にならなった現実です、本当に良かった。
核の炎に包まれてもバイタリティ溢れる男たちがバイクにまたがってヒャッハー! してる世界観。
この世紀末において嘆かわしいのはバイク乗りのほとんどがノーヘルである事。大変危険です。
この危険な行為に対し拳法でツッコミを入れるケンシロウ。いかにケンが強いからと言って身体が豆腐で出来てんのか? と疑いたくなる描写の数々。
おまいら、そんな装備で大丈夫か?
大丈夫だ、問題ない。訳もなく、やはりノーヘルは危険でしょう。
ここで数少ないヘルメットをきちんと着用している漢を挙げてみましょう。
おいオレの名を言ってみろ。ジャギ様。
ケンシロウの兄、ジャギ様はちゃんとヘルメットを被ってバイクに乗っています。しかもジャギ様はそんじょそこらのヒャッハーとは比較にならない強さを誇ります。
北斗神拳に加え南斗聖拳まで繰り出す強者なのです。
中学生の頃休み時間に北斗羅漢撃を繰り出したのは私だけではないはず。見ろおこの俺様の速い突きをかわせるかーっ!
そんな強いジャギ様よりもっと強い漢も世紀末にはいるわけで。
続いてヘルメットを被っている漢は世紀末覇者ラオウ。
北斗の拳において間違いなく最強の一人、拳王様です。
そのラオウは愛馬である黒王号に乗る際ちゃんとヘルメットを被っているのです。
黒王はとても賢い馬で自分が認めた漢しかその背に乗せない馬です。そんな国王号が不意に転倒することは考えづらいにも関わらず、ちゃんとヘルメット被る拳王様。素晴らしい安全意識。
「俺の拳に構はない。構とは防御の型。我が拳にあるのは制圧前進のみ」
と言ってトライクにノーヘルで乗る聖帝様も少しは見習うべき。
勿論聖帝様も作中屈指の実力者で特にその耐久性には目を見張るものがあります。あのケンシロウのあたたたたたを正面から受け止めて余裕たっぷり。いや、秘孔とか関係なしKOやろがい、とツッコミ入れたくなるタフさを誇ります。
しかしタフという点はラオウも同じ、あのトキの拳が効かなかったり、強力若本の炎の特攻を食らって無傷だったり、ジュウザの腕ひしぎに耐えたり、無防備にケンシロウと正面から殴り合ったり……。その肉体の頑強さを表す描写には枚挙にいとまがありません。こうしてみると、やはり断固相殺拳はラオウとしても食らうわけにはいかない危険な技だったとわかります。
皆さんのヘルメットを被りましょう。
きっとこれを読んでいる誰よりも強いラオウでさえヘルメットを被っているのです。
ヘルメットは転倒した時に頭を守るもの。
そして転倒はいつ起こるか分からない。不意に転倒するもの。
被らず走っていたら何時、お前はすでに死んでいる、となっても不思議ではないのです。
トキもこう言っています。
「命は投げ捨てるものではない」
と。